過去3カ月の推移と今回の予想値

※矢印は、前月からの変化

7月雇用統計の予想

 BLS(米労働省労働統計局)が8月6日に発表する雇用統計は、市場予想によると、失業率は5.7%に低下、NFP(非農業部門雇用者数)は88.8万人増加となっています。平均労働賃金は前月比0.3%増、前年比3.9%増の予想。

 今年4月と5月の雇用統計で、非農業部門雇用者数の増加が振るわなかった理由は(4月27.8万人、5月58.3万人)、需要よりも供給サイドの問題でした。つまり仕事に対して応募者が少ないのです。その原因のひとつに「良すぎる失業給付金」が指摘されています。

 失業でもらえる給付金が給料より多いのだから勤労意欲がなくなるのは当然です。そこで一部の州が、失業給付金の上乗せ金額の減額を実施したところ、途端に求人サイトの閲覧数が5%もアップしたということです。

 ようやく働く気になったアメリカ人が、一斉に仕事に戻って来るのか。今回7月雇用統計には、給付金終了の影響が現れるはずです。 NFPが上振れするなら、今は後退気味のFRB(米連邦準備制度理事会)の緩和縮小期待が、一気に強まる可能性もあります。