今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.75

下値メドは108.40

パウエルFRB議長の任期は来年2月まで。後任はブレイナードFRB理事か

 3日(火曜)のドル/円は下落、一時108円台まで「円高」。高値109.34円、安値108.87円、1日の値幅は0.48円。 

 この日は109.32円からスタート。上昇は東京時間朝の109.34円で早々にストップ。110円台に観測されていた売りはすでに109.50円前後まで南下しているようで、上値が重い。高値は7営業日連続で前日を下回り中(110.58円、110.39円、110.28円、109.95円、109.83円、109.77円、109.34円)。これはトレンド転換の予兆か、それとも反発のエネルギー蓄積中と考えるか。

 欧州時間は、ついに109円を下に抜け108.87円まで下落。ドル/円が108円まで円高になったのは5月26日以来。終値は108.87円(前日比▲0.29円)。

 米債券市場で不穏なサインが点滅しています。米10年債利回りの利回りは1.17%台まで低下。これは米国がワクチンの大規模接種を始める前の水準。米債券市場について言えば、ワクチン効果は消えてしまったということになります。

 FRB(米連邦準備制度理事会)利上げ期待も急速に後退しています。2025年末の金利予想水準が、ほんの数日間のうちに半分までに低下。投資家のリスク回避姿勢が、この数日で強まっていること示しています。

 この状況で、円とスイスフランが買われています。ドル/円は108円台、スイスフランは対ユーロで年初来高値を更新中(ユーロ安/スイス高)。原油価格も需要見通し後退から大幅下落。ただし、株式市場はいまのところ堅調さを保っています。

 RBA(豪準備銀行)はこの日、政策金利を現行の0.1%に据え置き。コロナ変異株の感染拡大によるシドニーのロックダウンが2カ月近く続くなかで、RBAは計画通り9月に債券購入を減額する考えを示しました。RBAが弱気になると考えていたマーケットにとってはサプライズとなり、豪ドル/円は上昇して一時81円に接近。しかしその後は80円前半まで大きく下げる場面もありました。

 本日の重要指標は、ADP雇用データ。今週発表される7月米雇用統計を予想するデータとして注目です。なおFRBは、ADPとNFP(非農業部門雇用者数)のデータソースの測定誤差を減らすために、両方の情報を組み合わせることを検討しているとのこと。ADP雇用データの重要性はさらに高くなったといえます。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

人生は楽ではない。そこが面白い - 武者小路実篤