※本記事は2010年3月19日に公開したものです。
「爽やかに」というコンセプトで
私事で恐縮ながら、今月の25日発売で、お金に関する一般向けの書籍「お金とつきあう7つの原則」(ベストセラーズ)を出版する。
運用を中心にお金に関する本は何冊か書いてきたが、今回は、お金についてどう考えるかという「お金観」の問題、稼ぎのいい仕事とそうでない仕事は何がちがうのかといった稼ぎの構造の問題、金融的なバブルのサイクルと絡めた投資の仕方など、今までの純然たる「運用本」よりも範囲を広げて、一般向けを意識して書いてみた。
当初、構成を考えながら、「お金をきっちり無駄なく管理して、合理的に運用する方法」を語る本をイメージしていたのだが、本を書きながら、金融的な取引で誤解したり、騙されたりするのは損も大きいし、気分も悪いから、これには気をつける必要があるが、日常的なお金の扱い方は、大らかである方が気持ちがいいのではないか、という方向に少々方針変更した。
一言で言えば、「お金と爽やかに付き合う」ことを目指す本を書いた。
こう言うと身も蓋もないが、原則の数は7つでなくても良かったが、当初タイトルを決めていたのを著者(=私)が忘れていて、表紙ができあがったのを見て、慌てて7つの原則で内容を集約した。
本の帯にも7原則が書かれている。以下、かいつまんでご紹介しよう。
爽やかにお金と付き合うための7箇条
7原則をまとめてご紹介すると以下の通りだ。
爽やかにお金と付き合うための7箇条
- その1 小さな節約をしない
- その2 「人的資本」に投資する
- その3 お金の計算は安全なほうに間違える
- その4 お金は(なるべく)貸し借りしない
- その5 国内外の株式に分散投資する
- その6 買値ではなく未来を考える
- その7 怖いのは市場リスクよりも「人間」と心得る
以下、簡単に筆者の思うところをご説明する。