今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは111.50

下値メドは110.30

コロナワクチンの知的財産権の放棄は新興国通貨にプラス、ドルにはマイナス

 24日(木曜)のドル/円は110円台後半。高値111.12円、安値110.68円、1日の値幅は0.43円。

 この日は110.93円からスタート。昨年3月26日以来1年3ヵ月ぶりの円安水準を維持して、東京時間午前に再び111円台をアタックすると111.12円まで上値を伸ばしました。ただ、その後はBOE(イングランド銀行)の会合結果を受けてポンド/円が下げたこともあって、NY時間には110.68円まで円高。終値は110.88円(前日比▲0.08円)。

 終値ベースではまたも111円を維持できずに押し戻されましたが下げも浅く、まだ111円をチャレンジする位置につけています。110.50円から110.60円、その下の110.20円には押し目買いを観測。

 今は、ドルか買うか売るかではなく、いつ買うかの問題です。なにしろ、世界で投資する場所は米国しかないわけですから。ワクチン展開が滞っている国が「接種先進国」の資産を買うのは自然の流れです。

 この日はBOE(イングランド銀行)が6月の政策会合を開きました。BOEは政策金利と資産購入枠を据え置いたのですが、FRB(米連邦準備制度理事会)以上のタカ派転向を期待していたマーケットにとっては失望となりました。BOEが今回緩和縮小を見送った背景には、コロナ変異株「デルタ」の急速な感染拡大で、英国の経済再開が遅れることへの懸念があったといわれています。

 一方、メキシコ中銀は予想外の利上げに踏み切りました。FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派転向によって、通貨高の影響を抑えつつ利上げをしやすい環境になりました。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

たいていの政治家は大きな犠牲を払わずにすむなら、正しいことをするものだ。しかし大きな犠牲が必要なときに正しいことができる政治家はきわめて少ない。すべてを犠牲するとなったら、正しいことをする政治家などひとりもいないだろう