「1万円」でできる金投資の例:「ETF」「金鉱株」、レバレッジが効いた「CFD」など

「1万円」でできる金投資の代表例を紹介します。

図:「1万円」でできる金投資の例
※ETF(国内株)は 2021年6月17日の終値を参照
※ETF(外国株)・金鉱株(外国株)は 2021年6月17日の終値とドル/円(110円)で計算
※CFDは2021年6月17日の終値とドル/円(110円)で計算した値の5%(レバレッジ20倍)相当

出所:筆者作成

「ETF」は、金価格に連動することを目指すように設計された金融商品です。ETFは証券取引所に上場しているため、株式を取引するように、取引します。

 取引画面に「4755」と入力すれば楽天グループが表示されるように、「1328」と入力すればNF金価格連動型上場投資信託が、「1540」であれば純金上場信託が表示され、取引することができます。また、楽天証券では、ETF国内株は投資信託と同様、楽天ポイントで購入することができます。

 金鉱株の「バリック・ゴールド」は、昨年(2020年)、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が購入したことで話題になりました。金(ゴールド)は保有していても、原則金利がつきませんが、個別株の場合、会社が配当を出せば、その配当を受け取ることができます。

 先述のとおり、ドルで取引される金価格と外国株に分類される金鉱株は一定程度、連動する傾向があるため、「ゴールド・フィールズ(GFI)」や「バリック・ゴールド(GOLD)」など株式を保有することは、疑似的に金を保有する効果が期待できます。かつ、これらの会社が配当を出せば、配当を受け取ることができます。

 主要な5つの金鉱株である、バリック・ゴールド(Barrick Gold)、アングロゴールド・アシャンティ(AngloGold)、アグニコ・イーグル・マインズ(Agnico Eagle Mines)、フランコネバダ・コーポレーション(Franco-Nevada 後述)、ゴールド・フィールズ(Gold Fields)は、米IT大手、フェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)、アップル(Apple)、ネットフリックス(Netflix)、グーグル(Google)を指す、「FAANG(ファング)」になぞらえ、「BAANG」と呼ばれました。

「CFD」は、少額の資金でその額以上の大きな資金を動かすことができる、いわゆる「てこの原理」がはたらいている取引です。専門用語で言えば「レバレッジ」がかかっている取引です。FX取引(外国為替証拠金取引)は、CFDの一種で、通貨CFD取引(FX取引)で、ドル/円やユーロ/ドルの取引をするのと同じように、商品CFD取引で金の取引ができます。

 6月17日時点の、商品CFDの金の最低投資額は1万円でした(楽天証券の場合。レバレッジ20倍)。「てこの原理」により、実際には20万円程度の資金を動かしていたことになります。このため、相場が思惑通り動いた場合は大きな利益を得ることができる反面、思惑と逆に動いた場合は大きな損をする場合もあります。

 次は、「3万円」です。