アベノミクスに乗り、資産1億円を達成

──夕凪さんは2011年に会社を辞め、専業投資家に転身されたわけですが、そのとき資産は2,000万円、3,000万円だったんですよね。その後はずっと順調ですか。

 僕の場合、幸運に恵まれました。会社を辞めた翌年に第2次安倍政権が誕生し、アベノミクスが始まったんです。それもあって、2年か3年後には資産1億円を達成しました。その後はいいときも悪いときもありましたが、まあまあ順調にきています。

──1億円に届いたときはうれしかったのでは?

 実は会社を辞めたとき、投資家としての目標を立て、壁に貼っておいたんです。その一つが「2014年に資産1億円」というものでした。それを達成できたので、うれしかったですね。ちなみにその紙は今も貼ってあります(笑)。

──ほかにどんな目標を立てたのですか。

「米ラスベガスのベラジオホテルのスイートルームに泊まる」とか「世界一周旅行をする」とか(笑)。

 ラスベガスの最高級ホテルであるベラジオのスイートにはすでに泊まりましたし、世界一周以外はほぼ実現しました。世界一周も行こうと思えば行けるので、新型コロナが終息して、世の中が落ち着いたら考えます。

──専業投資家の人たちの日常に興味のある読者も多いと思います。普段はどんな生活を送っているのですか。

 平日の生活パターンは会社勤めの方々とあまり変わらないと思いますよ。朝は普通に起き、相場が開く9時にはパソコンの前に座ります。その後、昼休みを挟んで15時に相場が閉まったら、その場を離れます。夕方以降はジムに行ったり、お散歩したり、家でくつろいだり。

──夕凪さんはデイトレードを行っているわけではないので、1日中相場を見ている必要はないと思いますが。

 僕の投資スタイルは短期売買がメインで、わりと頻繁に売買を行うので、チャートの動きを常に追っていたいんです。買う時には数日保有するつもりが、数時間後に思い通りの株価の動きではないと、その日に売るとか、デイトレードまがいの取引もしてますし。

 それとやっぱり、自分が保有していたり、追い掛けている銘柄の値動きを見ているのが、好きなんですね。あまりに値動きが少ないとウトウトしたりしますが(笑)。基本的に飽きることはないですね。

──あのとき、神のお告げに従ってよかったですね(笑)。

 ほんとうにそう思います。毎朝、満員電車に乗らなくていいし、上司に小言を言われることもないですからね(笑)。好きなことだけやって暮らせるのは幸せだなと思います。今この時代に投資家という職業があってよかったなと。神様に日々感謝しています。