I Want It That Way

 米国の経済指標は絶好調。今月を振り返ると、まず3月雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)が+91.6万人に大幅増加、失業率は6.0%まで低下。全米供給管理協会(ISM)が公表する景況指数は製造業、非製造業ともに過去数十年間で最も高い数字を記録。3月卸売物価指数(PPI)は前月比+0.5%の予想に対して結果は+1.0%と、過去10年で一番の上昇率。

 3月の米CPI(消費者物価指数)は、強気の予想をさらに上回る前年比+2.6%という結果。インフレ率はFRB(米連邦準備制度理事会)の目標値(+2.0%)を超え、今後数ヵ月でさらに「倍近く」まで上がる可能性。個人消費の強さを示す3月小売売上高は前月比+9.8%(前回▲2.7%)。この日(23日)発表された指標も、3月新築住宅販売件数は予想を大幅に上回り、景況指数の4月PMI(購買担当者景気指数)も強かった。

 にもかかわらず、米10年物国債利回りは2%に上昇することなく、1.5%台で止まっています。これだけ強い材料が揃っているのにドルは高くならず、逆に円やユーロがドルに対して上昇している。ということは、ドルは短期的な天井をつけたと考えるべきかもしれない。

 では、ドル/円の下のメドはどこか?次ページで今週のレジスタンスとサポートをご確認ください。