「ドルを買う理由」が次々消える。 円高時代、注目通貨はどれ？

今日のレンジ予測

［本日のドル/円］

↑上値メドは109.40円

↓下値メドは107.15円

コロナワクチンに「知的財産権の保護」適用。米製薬会社がバイデン政府に要求

　19日（月曜日）のドル/円は、円高。週明け108.72円からスタートして、高値は108.83円。東京時間夕方に108.50円を切ってからは下げが強まり、NY時間に安値108.00円をつける。1カ月半ぶりの円高水準になりました。終値は108.14円（前日終値比▲0.65円）。

　今年2月からのドル高を演出してきたのは、ワクチン普及と世界経済回復の期待、そしてバイデン大統領が仕掛ける大規模景気刺激策。コロナとの闘いに人類は勝利間近と思われていたのですが、変異株の拡大によって戦況が悪化。インドでは感染者と死者が過去最大を記録しています。インドはワクチン製造大国でもあるのですが、感染急増で国内用を優先することでワクチンの輸出を制限。新興国への供給停止は世界的サプライチェーンの修復の遅れとなって、世界経済の回復時期も後ずれへとつながります。そもそも、変異株に対してワクチンが効かないのではという疑問もでている。

　一方、バイデン大統領肝いりのインフラ計画は、セットの増税部分について野党共和党だけではなく、与党民主党からも反対意見が挙がっています。ドルを買う「理由」が次々と消える、あるいは脆くなっています。

　ドル買いの勢いが弱まるなかで、輝きはじめた通貨とは？今日の注目通貨をご覧ください。

主要指標 終値

今日の一言

成功する投資家になるためには、世界で何が起きているか常に把握しておかなければならない。それが投資の難しさであり、面白さである – ジム・ロジャース