米国高配当株5:ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)
米国最大級のドラッグストアチェーンの一つです。圧倒的な店舗数を擁し、米国の人口の約78%は、ウォルグリーンの展開するドラッグストアの5マイル以内に住んでいます。
また、英国No.1スキンケアブランドである「No7」や、「Soap&Glory」、「Liz Earle」、「Botanics」、「Sleek MakeUP」、「YourGoodSkin」などのグローバルビューティーブランドも展開しています。
時価総額は473億ドルで、日本円で約5兆2,000億円となっています。
事業の注目ポイント
事業の中心は米国国内部門事業(United States)で、ウォルグリーンの売り上げの約8割を上げており、続いて海外部門事業(International)となります(2020年12月期)。
米国国内事業では2020年度ドラッグストア事業が売り上げの75%を占めており、同事業では処方薬と非処方薬のほか、家庭用品、コンビニエンスフード、生鮮食品、パーソナルケア、ビューティーケア、写真仕上げ、キャンディーなどの一般商品を販売しています。
海外部門事業では英国、メキシコを中心に世界8カ国で4,428店舗を展開しており、各国でウォルグリーンの抱えるグローバルビューティーブランドを展開しています。
競合他社
競合他社として、スーパーマーケット経営とPB(プライベートブランド)製品製造・販売を行うクローガー(KR)、核薬局・サイクロトロン施設を運営しつつ病院に医療や薬局管理サービスを提供するカーディナルヘルス(CAH)が見受けられます。
株式の注目ポイント
株価は昨年の年初の水準まで回復しており、配当は45年連続で増配してします。
近年、アマゾンがオンラインで医薬品宅配サービスを開始するなど実店舗を運営する企業には逆風が吹いており、そこに新型コロナウイルスによるロックダウンなどが影響しウォルグリーンの株価は下落しました。
しかし直近では、ウォルグリーンの医薬品卸部門「アライアンス・ヘルスケア」を売却し、主力のドラッグストア事業に注力するなど、選択と集中をすすめ株価は少しずつ回復してきています。
業績動向
2021年3月31日開示の四半期決算では、売り上げは市場予想を上回りましたが、EPS(1株当たり利益)は市場予想を下回りました。決算を受けて株価は上昇し、その後は横ばいで推移しています。
会社側も、「全体として、COVID‑19による重大な影響にもかかわらず、予想をはるかに上回る業績結果で、やるべきことがまだあるものの、株主のために持続可能で長期的に価値を高めることができると楽観している」とのコメントを発表しています。
次回2021年7月1日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。
注意点
「アライアンス・ヘルスケア」売却による資金で、2019年に試みた株式の非公開化を再度試す可能性があります。そうなった場合、自身の売却希望額から離れた価格で売却せざるを得ない可能性もあり注意が必要です。
株価動向、配当利回り
配当:1.87ドル
配当利回り:3.41%
株価:54.70ドル(約6,000円)
権利落ち日は5月下旬予定(権利実施は6月中旬予定)です(2021年4月13日時点で未確定。昨年を参照)。
配当は1.87ドル、配当利回りは3.41%、株価は54.70ドルで約6,000円から購入できます(2021年4月12日時点)。
2018年以降の株価最高値は85.69ドル、最安値は33.52ドルです(終値ベース)。
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