これから本格化する2021年3月期決算の注目高まる

 2021年3月期の企業業績は、ジェットコースターのような展開となりました。第1四半期(2020年4-6月)に大きく落ち込んだ業績が、第2四半期(7-9月)から回復、第3四半期(10-12月)に回復が加速。非製造業の回復が遅れる中、製造業の回復が際立ちました。

 これから発表される第4四半期(2021年1-3月)も、回復が続いていると考えられます。決算の注目点は、第4四半期(1-3月)の業績モメンタム(勢い)と、新年度(2022年3月期)の業績予想(会社が発表する予想)です。

 新年度予想は、不透明要因が多いので保守的(低め)に出す会社が多いと考えられます。あまりに低い予想が出ると、失望して株価が下がる可能性もあります。

 ただし、会社が出してくる新年度の業績予想が低くても、直前(2021年1-3月)の業績モメンタムが強ければ、業績予想は保守的(低め)で、先行き上方修正が見込めるとみなされます。そういう場合は、業績予想が低くても、株価が上昇することもあり得ます。

 第4四半期(1-3月)の増益モメンタムと、新年度の会社予想を組み合わせて、決算結果がポジティブとみなされるかネガティブとみなされるかが、鍵となります。