先週の結果

4日連続安で2万8,379円まで下落後、2日連続の大幅高で2万9,000円台回復

 先週の予測では、米国市場では長期金利の上昇を受けて、ハイテク株が売られる局面が継続しており、下げ過ぎるとNYダウにも影響が及び、NYダウが軟調となれば日経平均にも連動することになるとしました。同時に日本銀行のETF(上場投資信託)での日経平均型の買い入れ中止で、日経平均が軟調となる場合が想定されました。

 4月相場入りまでは軟調な展開が続くことを想定していましたが、結果、日経平均は大きな上下動という荒い動きとなりました。

 前週末の19日(金)から24日(水)までの4日間で大幅下落が続き、日経平均は1,811円の下落幅(約▲6%)となりました。その後、2日連続の大幅反発となり、週末は+446円の2万9,176円と、日経平均は4日ぶりの2万9,000円台回復となりました。

 22日(月)は、前週末のNYダウが大幅続落したことを受け、日経平均は▲347円の2万9,444円で寄り付き、時間外でのNYダウ先物が下落していたことや、日銀のETF買い入れから日経平均型が除外されたことで、ポジション調整の売りがあり、日経平均は一時▲684円の2万9,107円まで下げました。後場は様子見となって安値圏での推移となり、日経平均の終値は▲617円の2万9,174円と、今年に入り3番目の下げ幅でした。 

 23日(火)は、前日の米国市場で主要3指標そろって上昇したことで、日経平均は+207円の2万9,381円と反発。2万9,496円まで上昇しましたが、先行きの金利動向の不透明さもあり上げ幅を縮小し、後場になると下げに転じ、日経平均は▲178円の2万8,995円と3日続落しました。 

 24日(水)になると、世界的に新型コロナウイルス感染第3波の状態であると、WHO(世界保健機関)が警戒を示したことで、前日の米国市場で主要3指標そろって大幅安となりました。これを受けて日経平均も大幅安となって、一時▲616円の2万8,379円まで下げ、終値は▲590円の2万8,405円と4日続落となりました。 

 25日(木)は、前日までの下げを見ると、日経平均は3月5日の2万8,308円の安値を試すのかとも思われました。しかし、逆にすでに4日間で▲1,811円(約6%)の下げ幅となっていたことで、下げ過ぎの反動と時間外での米株先物の上昇もあり、日経平均は+416円の2万8,821円まで上昇し、終値は+324円の2万8,729円と反発しました。 

 26日(金)は、バイデン大統領が就任100日後の4月末までにワクチン接種目標を倍増すると表明したことで、経済活動再開期待が高まり、前日の米国市場で主要3指標そろって上昇。これを受けて日経平均は+338円の2万9,068円で寄り付き、+510円の2万9,240円まで上昇しました。その後、上げ幅を縮小する場面もありましたが、持ち直し+446円の2万9,176円で引けました。

 26日(金)の日本市場の引け後の米国市場では、主要3指標そろって大幅高となり、NYダウは+453ドル、S&P500は+65ポイントと史上最高値を更新。好材料での続伸となりました。 前日にバイデン大統領は4月末までに2億回のワクチン接種を目指すとし、FRB(米連邦準備制度理事会)のインフレ指標が年率+1.4%と市場予想の+1.5%を下回ってインフレ懸念が後退し、FRBが米銀の株主還元規制を6月末に解除すると発表。さらに、3月の米ミシガン大学消費者信頼感指数が上方修正され、市場予想を上回りました。為替もドルが買われて1ドル=109円台後半の円安、シカゴの日経先物は+315円の2万9,415円となりました。