米国高配当株4:パターソン(PDCO)

 動物用医薬品販売や獣医用CTスキャンなどの販売を行う事業と、人間用の歯科診療製品の販売事業を展開しています。地域は米国、英国、カナダで事業を展開しており、売り上げの8割を米国で上げています。

 時価総額は31億ドルで、日本円で約3,300億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心は動物健康事業で、同社の売り上げの58%を上げており、残りは歯科事業です。

 動物健康事業では、新型コロナウイルス感染拡大による在宅勤務の増加に伴い、ペットを飼う家庭が増加していることなどから、同事業の売り上げが拡大しています。2021年度も同社はペット市場の加速を予想しています。

 また、歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な歯科治療「審美歯科」に対する需要の高まりと、歯科製品の継続的な革新と相まって、歯科事業の安定成長も同社は見込んでいます。

株式の注目ポイント 

 株価は2020年の高値近辺まで回復しています。新型コロナの影響により株式市場全体が下落したことで、パターソンの株価も下落しました。しかし、新型コロナによって需要が増えた事業もあり、その後に株価は上昇し、現在は新型コロナ発生前の水準を超えています。配当は2017年以降、横ばいで推移しています。

業績動向

 2021年3月3日開示の四半期決算では、EPS、売り上げともに市場予想を上回りました。

 しかし、決算を受けての大きな株価の変動はなく、その後は上場しているナスダック指数が調整している事もあり、パターソンの株価も軟調に推移しています。

 EPS、売り上げともにコロナ禍の最悪期からは脱して順調に回復しており、次回2021年5月27日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。

注意点

 ペット市場がいつまで拡大するのか、同市場が停滞したときに他の事業でカバーができるのか、これらの点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:1.04ドル
配当利回り:3.27%
株価:31.78ドル(約3,400円)

権利落ち日は4月上旬予定(権利実施は4月下旬予定)です(2021年3月12日時点で未確定)。
配当は1.04ドル、配当利回りは3.27%、株価は31.78ドルで約3,400円から購入できます(2021年3月12日時点)。
2018年以降の株価最高値は38.13ドル、最安値は13.10ドルです(終値ベース)。