FRBは鎮圧するのか、警鐘を鳴らすのか

 バイデン大統領は11日、新型コロナ対策として1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策を成立させました。経済対策には、1,400ドル(約15万円)の給付金なども盛り込まれています。

 ステイホームで使うあてがなかったお金が貯まっていて、さらに小切手をもらって懐が温かくなったところにワクチンで移動制限が緩やかになれば、「何か買いたい!」「外で遊びたい!」という気持ちになる。米国の消費は爆発的に伸びる可能性があります。当然の結果として、物価も上昇するリスクが高まっていて、これに反応して長期金利が上昇。

 FOMCがなんと言おうとも、マーケットはすでに緩和政策の早期終了そして利上げ時期の繰り上げに備える準備が必要だと感じています。パウエルFRB議長は、「緩和縮小」の考えを一蹴し、ウルトラ緩和政策の継続を繰り返し強調していますが、頑なに否定するほど「テーパー・タントラム」のリスクが大きくなるという問題も生じます。