今週の予想

今週は米株堅調ならば、3万円水準でのもみ合いも

 先週は、1週間のうちの2日間で1,000円近い急騰、急落となって、残る3営業日で3万円水準での動きとなりました。

 日経平均株価の指数は、値がさ株中心の動きで、個人投資家の好む中小型株で好業績であっても、ほとんど変わらない動きでした。

 一方、日本株式をサポートする米国市場は、先週に引き続き、下院議会が26日に1.9兆ドルの追加経済対策の成立を目指しており、計画通りに進めば米国株式の上昇要因になり、加えてワクチンの接種加速で経済活動再開の期待も高まることになります。この一方で、FOMC(米連邦公開市場委員会)やイエレン財務長官は資産バブルへの注意を喚起しており、高値圏での上値の重い展開となりそうです。

 今週の日経平均は、米株の状況や、国内の新型コロナウイルス感染者数の減少とその結果から緊急事態宣言が期限(3月7日)前に解除されれば、日経平均のサポート要因になります。

 そういう流れの中で「もうはまだなり」の強気の相場感が支配しており、チャートを見る立場からは要注意です。本当の強気相場であれば、日経平均が3万0,714円で30年6カ月ぶりの高値をつけた先週2月16日(火)の値下がり銘柄数が1,251となっているのは異常といえます。このような直近の大きな上昇は「仕上げ局面」を感じさせますので、短期の「仕上げ局面」で、スピード調整を待つスタンスをとってもよいかもしれません。

 これまで何度か書きました「2月の節分天井、3月の彼岸底」というものに従えば、3月は要注意かもしれません。そうならなくてもリスクの高い時に買って大損するよりも、はるかに利口な投資方法だといえます。買うなら日経平均が大きく上昇する一方で、売られている好業績の中小型株を少しずつ買っていくのがよいでしょう。

 過熱を示すテクニカル指標は騰落レシオ、200日移動平均線のプラスかい離率(16日26%)、信用評価損益率は▲8.0%(12日時点)などと増えてきています。