先週の結果
先週は、SQの週でもあり、米国株の最高値更新を受けて2万9,500円台まで踏み上げられる
先週の予測では、自動車株がこれまでの半導体株の上昇が一服して、入れ替わって上昇しており、10日のトヨタ自動車の決算発表が注目されるとしました。トヨタの決算が予想通りであれば、目先の材料出尽くしとなって日経平均も一服という場合も考えられましたが、その場合でもNYダウの上昇が続けば、日経平均は連動して上昇します。
結果的には、トヨタ自動車の決算が予想を大きく上回る結果となったことで、日経平均は週末には2万9,650円まで上昇しました。コロナショックからの企業の業績回復を象徴するものであり、自動車産業のすそ野の広さを考えると、多くの業種にプラス効果を与えることになります。米株式の上昇も今のところコロナワクチンの米国民への普及の拡大が進んでおり、また、民主党単独で実行できる大規模追加経済対策の成立も期待が高まっており、この成立で材料出尽くしとなるまでは上昇は止まらない可能性があります。そうであればNYダウの写真相場である日経平均の動きも3万円を目指すことになります。
先週は、米国株の史上最高値更新を受けて、日経平均は週始めの8日(月)に+609円の2万9,388円と30年6カ月ぶりの2万9,000円台乗せとなり、その後、2日連続して2万9,500円台に乗せ、休日をはさんだ週末の12日(金)には一時2万9,650円と3万円まであと350円のところまで上昇し、終値では高値警戒感から▲42円の2万9,520円で引けました。
このまま上昇が続くかどうかは微妙な状況で終わりました。週末の12日(金)は、SQ清算日でしたが、オプション2月限は2万9,718円(SQ値)と高く、現物の日経平均は、ここに1度も到達せずに、いわゆる「幻のSQ」となってしまいました。日経平均の終値よりも、かなり高いところでSQ値が決まったことで、早い段階で突破できなければ2万9,718円が上値の抵抗線として意識されることになります。
12日(金)の米国株式は、ワクチン普及の拡大や、追加経済対策の成立期待が高まり、最高値更新が続きました。バイデン大統領はワクチンの2億回分を追加契約したことを発表し、合計6億回分のうち7月までに3億人の全国民に行き渡るとしました。経済活動の早期再開期待が続き、3指標は最高値更新となっています。シカゴの日経先物は+235円の2万9,615円でした。