長期視点で中国株式やインド株式にも注目したい理由

 中国の経済成長には勢いがみられます。主要国のなかで2020年の実質成長率がプラス(+2.3%)だったのは中国だけでした。2028年にもGDP規模で米国を抜き「世界1位」になるとの予測もあります(英国調査機関CEBR)。そして中国は、IT(デジタル)分野を強化して米国と対峙(たいじ)する姿勢をみせています。

 次に高い成長を遂げるとみられる国はインドです。同国の新型コロナ感染動向はいまだ深刻ですが、その長期的な潜在成長余地は大きいと言われています。実際、世界のGDPランキング予測によると、2030年にはインドが日本を抜き、中国と米国に次いで「世界3位」に浮上するとの予想もあります(図表3)。

<図表3:主要国のGDP規模ランキング予測>

出所:CEBRなどによる各種予測より楽天証券経済研究所作成

 米国株式に続き注目したい投資先として、アジアの大国から「世界大国」に成長し、米国と覇権争いをするに至った中国に注目したいと思います。

 図表1で示したとおり、世界の投資マネー(外国人投資家)は、世界経済を主導する景気回復と長期的な成長期待を視野に中国株式を物色していることを示しています。