2月優待人気トップのイオン。構造改革で小売業の勝ち組に

 イオン(8267)は「株主優待」人気銘柄として有名です。楽天証券「株主優待検索」で長年、2月の優待銘柄で人気トップ【注】の座を維持しています。

【注】2月優待で人気トップ
2月に株主優待を得る権利が確定する銘柄は141あります。楽天証券のお客様で保有している株主の数が多いほど「人気が高い」と判断し、保有株主数の上位銘柄をランキングしています。人気トップはイオン、第2位はビックカメラ(3048)、第3位は吉野家HD(9861)です(1月26日時点)。

 4~5年前まで、イオンは「優待は人気でも業績はイマイチ」というイメージが付きまとっていました。大手スーパーや百貨店などの総合小売業は、長らくユニクロ、ニトリ、無印良品などの専門店や、セブン-イレブン、ローソンなどのコンビニに売り上げを奪われて、衰退していくイメージを持たれていたからです。

 百貨店の衰退は今でも続いていますが、大手スーパーは変わりました。特に、イオンは、はっきりビジネスモデルを変えて、小売業の勝ち組に返り咲いたと考えています。

 イオンの構造変化については、後段で詳しく説明します。その前にまず、足元の業績をレビューします。第3四半期(2020年9-11月期)の決算で、コロナ後の回復が見えてきたと考えています。