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最高益が続々!意外と良かった「小売業」8月決算
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

最高益が続々!意外と良かった「小売業」8月決算

2017/10/17
・2月決算小売業の8月中間決算は、意外とよかった
・8月に本決算の「8月決算小売業」の注目銘柄
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今日のポイント

・天候不順や人件費上昇の影響で不振と見られていた小売業8月決算だが、意外と好調。インバウンド需要取り込み、リストラ効果や海外での利益拡大が貢献。

・時価総額上位の大手小売業には最高益更新企業が多い。小売業は成長産業と見なせる。

予想よりも好調だった。2月決算「小売業」の8月中間決算

 これから9月中間決算の発表が本格化しますが、一足先に、2月決算小売業の8月中間決算が出揃いました。

 天候不順(5―6月低温、8月長雨)の影響や、人手不足から来る人件費上昇により、小売業は不振と予想されていましたが、出てきた決算は意外とよかったと言えます。海外での成長が続いていること、インバウンド需要の恩恵などが貢献しています。

 人口が減少する日本で、小売業は停滞産業のイメージがあります。ところが、実際には、大手小売業には最高益を更新している企業が多数あります。

2月決算小売業、時価総額上位12社の連結経常利益:中間実績(2017年8月期)および通期(2018年2月期)会社予想

注:進捗率は、8月中間決算の連結経常利益(実績)の通期予想に占める比率、ユニー・ファミマHDの進捗率が103%となっているのは、下半期にコンビニ店舗などで減損損失160億円を計上し、通期経常の水準が低く抑えられる見込みであるため。 出所:各社決算短信より楽天証券経済研究所が作成、ユニー・ファミリHDと、Jフロントは、2018年2月期からIFRS採用。

上記銘柄の株価バリュエーション:2017年10月16日

コード 銘柄名 株価
【円】
PER
【倍】
配当
利回り
最少投資額
【円】
3382 セブン&アイHLDG 4,593.0 23 2.0% 459,300
9843 ニトリHLDG 16,000.0 26 0.6% 1,600,000
8267 イオン 1,748.0 98 1.7% 174,800
7453 良品計画 32,550.0 30 1.0% 3,255,000
8028 ユニー・ファミリーマートHD 6,380.0 26 1.8% 638,000
2651 ローソン 7,600.0 23 3.4% 760,000
2670 エービーシー・マート 5,750.0 17 2.1% 575,000
8227 しまむら 12,830.0 14 1.8% 1,283,000
3141 ウエルシアHLDG 4,375.0 29 0.7% 437,500
3086 J.フロント リテイリング 1,686.0 15 1.9% 168,600
8273 イズミ 5,960.0 16 1.2% 596,000
8233 高島屋 1,060.0 16 1.1% 1,060,000
注:PERは株価を今期1株当たり利益(会社予想)で割って算出。 配当利回りは今期1株当たり配当金(会社予想)を株価で割って算出。 最少投資額は、16日の株価で最少投資単位を購入するのに必要な金額、最少投資単位は高島屋のみ1,000株で他は100株

 上の表でわかる通り、2月決算小売業の時価総額上位12社のうち、7社が今期最高益を更新する見通しです。

最高益更新グループ

●海外で成長: セブン&アイ(コンビニ)、良品計画(無印良品)など
●専門店(カテゴリーキラー): ニトリ(家具・住居製品)、シマムラ(カジュアル衣料品)、エービーシー・マート(靴)、ウエルシア(ドラッグストア)
●地域ナンバー1:イズミ(広島中心のスーパー)

 百貨店・大手スーパーなど総合小売業の中には最高益に届かない企業もありましたが、時価総額上位に顔を出している企業は、利益の回復が進んでおり、注目できます。

最高益に届かない総合小売業

●百貨店: Jフロント(大丸・松坂屋・パルコ)、高島屋
●大手スーパー: イオン

 Jフロントや高島屋は、インバウンド需要(外国人観光客の買い物需要)の恩恵をうまく取り込んでいます。イオンは、本業の小売(GMS)事業で利益が稼げていませんが、金融・不動産業で安定的に収益を稼ぐ効果で、2017年8月中間期での経常利益は過去最高となりました。

成長の踊り場

●国内主体のコンビニ: ローソン(成長のための投資でコスト増)
●コンビニと大手スーパーが経営統合: ユニー・ファミリーマート(統合コストがかかる)

 最高益に届かないコンビニ2社については、ローソンは一時的な踊り場で、来期(2019年2月期)以降に、最高益更新が見込まれます。ユニー・ファミマHDは、統合効果が予想より早く出てきていることは評価できますが、低採算のコンビニや、ユニーのリストラがこれからも続くと考えられることから、利益は低水準に留まると考えられます。

8月に本決算の「8月決算小売業」の注目銘柄

 小売業には、8月が本決算の企業もあります。業績好調で、今期も最高益を更新していく見通しであるファストリ、ビックカメラなどに注目しています。

8月決算小売業注目銘柄の連結経常利益:前期実績(2017年8月期)および今期(2018年8月期)会社予想

出所:各社決算短信より楽天証券経済研究所が作成

上記銘柄の株価バリュエーション:2017年10月16日

コード 銘柄名 株価
【円】
PER
【倍】
配当
利回り
最少投資額
【円】
9983 ファーストリテイリング 36,130.0 31 1.0% 3,613,000
3048 ビックカメラ 1,361.0 16 0.9% 136,100
出所:各社決算短信より楽天証券経済研究所が作成

 カジュアル衣料品店「ユニクロ」を内外で展開するファストリは、前期に海外での利益が急回復し、最高益を更新しました。連結セグメント利益に占める海外ユニクロ事業の比率が4割に達しました。米国ではまだ赤字ですが、アジアで利益を拡大していくビジネスモデルを確立したと考えます。

 ただし、株価バリュエーション(PER31倍)に割安感はないので、積極投資したいとは思いません。

 最高益更新が続き、株主優待の魅力的なビックカメラは、PER16倍と、株価は割安と考えています。家電量販店は、勝ち組と負け組に分かれてきています。家電だけでなく幅広く雑貨を扱い、都市部の大型店に集中投資してきたビックカメラは、インバウンド需要を取り込み、最高益更新が続きます。

 郊外に大量出店して苦戦が続いているヤマダ電機とは明暗が分かれています。

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