新型コロナウイルスの影響が小さいセクターでは業績上振れ期待が高い

 今回の決算では、第1四半期の収益水準が低い分、たとえ上半期の進捗率が高くなくても、通期業績予想が上方修正される余地も大きいと考えられます。新型コロナウイルスのマイナス影響が限定的なセクターにおいては、このような銘柄も多くなるでしょう。

 今回は、新型コロナウイルスのマイナス影響が限定的とみられるセクターに絞って、高配当利回り銘柄を選定しています。また、これまでの大型株主導の上昇から中小型株への物色シフトの流れも想定し、時価総額が中規模の銘柄としています。

 米国での長期金利の上昇傾向、3月期決算末の接近から、従来以上に高配当利回り銘柄は注目されやすいとも判断されます。

 以下は、陸運、空運、小売り、不動産など新型コロナウイルス感染拡大による業績への悪影響が大きいとみられる業種、金融緩和政策がマイナスとなる金融セクター、再生エネルギー活用政策が逆風となる石油・石炭、電力・ガスなどを除いた中で、時価総額が100億円から1,000億円までの中小型株をリストアップしたものとなっています。

 配当利回りは5%以上の銘柄です。ただ、今期の配当水準の高さが一過性と考えられるもの、新型コロナウイルスの悪影響が個別で強いとみられるものは、以下のように表示しています。

△今期の配当水準の高さが一過性と考えられるもの
▲新型コロナウイルスの悪影響が個別で強いとみられるもの

新型コロナウイルスの悪影響が限定的なセクターの高配当利回り中小型株

コード 銘柄名 会社予想
配当利回り
株価 時価総額 業種
7860 エイベックス 9.65 1,254 569 情報・通信
6104 芝浦機械 8.70 2,291 687 機械
1852 淺沼組 6.02 4,155 336 建設
6257 藤商事 5.81 860 210 機械
1961 三機工業 5.65 1,239 739 建設
7088 フォーラムエンジ 5.29 908 243 サービス
2362 夢真HD 5.12 683 539 サービス
8016 オンワードHD 5.08 236 373 繊維
8068 菱洋エレクトロ 5.08 3,540 949 卸売り
6486 イーグル工業 5.03 995 495 機械
6357 三精テクノロジーズ 5.02 598 116 機械
注:会社予想配当利回りの単位は%、時価総額の単位は億円、株価は2021年1月15日終値、単位は円。

選定要件

  1. 配当利回り5%以上
  2. 時価総額100億~1,000億円
  3. 石油石炭、電力ガス、陸運、空運、小売り、銀行、不動産などの業種を除く