【参考】日経平均先物で投機筋が売り越し(イメージ図)

 日経平均先物市場では、売り建て残高(合計)と、買い建て残高(合計)は、必ず一致します。なぜならば、誰かが1枚先物を売るとき、他の誰かが先物を1枚買わないと、売買が成立しないからです。

 投機筋が先物を買って、先物が現物対比で割高になると、裁定業者が先物を売って株式現物を買います(裁定買い)。投機筋が先物を売って、先物が現物対比で割安になると、裁定業者が先物を買って株式現物を売ります(裁定解消売り)。裁定業者が、投機筋の先物売買の相手方になるイメージです。

 通常、投機筋の先物ポジションは、買い建てが売り建てを大幅に上回ります。以下のような状態です。

日経平均先物・投機筋が買い越しの状態(イメージ図)

出所:筆者作成

 ところが、まれに投機筋が先物の買い建てを縮小し、売り建てを大幅に拡大することがあります。投機筋が、下げを予測して、ポジションを張った状態です。それが、今の状態です。イメージ図で示すと、以下のような状態です。

日経平均先物・投機筋が売り越しの状態(イメージ図)

注:筆者作成

 今、日経平均先物市場では、珍しく投機筋(主に外国人)が売り建てを積み上げた状態です。日経平均上昇の勢いが止まらないので、その外国人が先物を買い戻さざるを得ない「踏み上げ」が起こっていると考えられます。