本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは104.41

下値メドは103.04

今朝の天気マークは「晴れ」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

And In The End

 2020年の経済予想が全て間違っていたのだから、 新しい経済予想も間違っていると考えるべきです。

 新型コロナと世界的ゼロ金利が2020年のマーケットのメインテーマになるとは「よもやよもやだ」でした。1年前の予想を振り返り「不甲斐なし!穴があったら入りたい!」と思っている人は多いでしょう。

 専門家ではないマーケットが新型コロナを予測できなかった当然ですが、新型コロナによって世界で170万人以上の命が失われ、ロックダウン(都市閉鎖)や人々の移動制限で経済が崩壊するなかで、米国の株式が過去最高値を更新し日経平均が30年ぶりの高値をつけると予測したエコノミストはいませんでした。今年経済予想が全て間違っていたのだから、 来年の経済予想も間違っていると考えるのが合理的です。

 2021年の世界経済回復は、結局のところ、コロナワクチンにかかっています。来年の経済予想が、これまで以上に難しいのはこれが理由です。

 FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)の経済成長見通しも、コロナワクチン配布が前提です。ワクチンが世界に行き渡るのは2021年末で、FRBの見通しによると「ワクチンが広まれば、2021年度下半期の米国経済は強く上向く」期待があります。とはいえ、ワクチン配布が順調に世界に行き渡るのか、それとも中止になるのか、変異株に対してどこまで有効なのかなど、不透明なことが多すぎる。それを拠り所にする経済予測も「当たるも八卦当たらぬも八卦」です。

 為替Walkerから読者の方々へのアドバイスをさせていただくとすれば、それは「世の中の予想に囚われないこと」。今年の株高相場のなかでパフォーマンスが悪かった投資家は、コロナで株安になるという予想に固執していたからではないでしょうか。相場は間違っているのかもしれませんが、それに逆らうのは時速100キロのハイウェイを自転車で逆走するようなものです。

 不確実でなんでも起こり得る時代に「今までこうだったから、来年はこうなる」などとは誰もいえない。でも、良いこともあります。これまでの知識が使えないということは、2021年の相場に対して誰もが同じスタートラインに立っているということです。他の人の意見を頼りにするよりも、自分を信用しましょう。

 今日が2020年最後の為替Walkerとなります。今年1年、折に触れて為替Walkerをお読みいただいた皆様、ありがとうございます。

 次ページにドル/円、豪ドル/円、ユーロ/円の年末年始のレンジ予想を載せましたので、ぜひ参考にしてください。

 為替Walkerの読者のみなさま、2021年が良い年となりますように。

※2021年の為替Walkerは、1月5日より掲載します。

主要指標 終値 

出所:楽天証券が作成

28日のドル/円のNY市場終値は103.79円

 前営業日の終値比+0.23円だったので、今朝の天気マークは「晴れ」です。