実際にポートフォリオを作ってみる
それでは、上記の10銘柄を使って、実際にポートフォリオを組んでみましょう。
完全に10銘柄に同額を投資することはできないため、なるべく等金額になるように作ったのが、以下のポートフォリオです。全体の金額は約286万円です。このポートフォリオの平均配当利回りは5.1%です。
<東証1部コア30銘柄から作った「ダウの犬」ポートフォリオ(平均配当利回り5.1%)>
銘柄名 | 配当 利回り |
株価 | 投資株数 | 投資金額 | 投資比率 |
---|---|---|---|---|---|
日本たばこ産業 | 7.2% | 2,140.0 | 100 | 214,000 | 7.5% |
三井住友FG | 6.2% | 3,082.0 | 100 | 308,200 | 10.8% |
みずほFG | 5.6% | 1,332.5 | 200 | 266,500 | 9.3% |
三菱UFJ FG | 5.6% | 448.5 | 500 | 224,250 | 7.8% |
三菱商事 | 5.3% | 2,516.0 | 100 | 251,600 | 8.8% |
武田薬品工業 | 4.7% | 3,870.0 | 100 | 387,000 | 13.5% |
東京海上HD | 4.5% | 5,273.0 | 100 | 527,300 | 18.4% |
三井物産 | 4.2% | 1,910.0 | 100 | 191,000 | 6.7% |
キヤノン | 4.1% | 1,962.5 | 100 | 196,250 | 6.9% |
KDDI | 4.0% | 2,969.0 | 100 | 296,900 | 10.4% |
合 計 | 5.1% | 2,863,000 | 100.0% | ||
注:楽天証券経済研究所が作成 |
次に、非課税で投資できるNISA(少額投資非課税制度:年間の投資枠は120万円)で、投資できるように、投資金額を約118万円におさえて作ったのが、以下のポートフォリオです。このポートフォリオの平均配当利回りは5.0%です。
<ダウの犬ポートフォリオから、118万円で買えるように5銘柄にしぼったポートフォリオ(平均配当利回り5.0%)>
銘柄名 | 配当 利回り |
株価 | 投資株数 | 投資金額 | 投資比率 |
---|---|---|---|---|---|
日本たばこ産業 | 7.2% | 2,140.0 | 100 | 214,000 | 18.2% |
三菱UFJ FG | 5.6% | 448.5 | 200 | 89,700 | 7.6% |
武田薬品工業 | 4.7% | 3,870.0 | 100 | 387,000 | 32.8% |
三井物産 | 4.2% | 1,910.0 | 100 | 191,000 | 16.2% |
KDDI | 4.0% | 2,969.0 | 100 | 296,900 | 25.2% |
合 計 | 5.0% | 1,178,600 | 100.0% | ||
注:楽天証券経済研究所が作成 |
上記はあくまでも1つの例にすぎません。他にもさまざまな高配当利回り株の組み合わせが可能です。投資信託で「高配当ファンド」を選んで買うのもいいですが、まとまった資金があるなら、こんなふうに自ら「手作りファンド」をつくるように、個別銘柄を買って長期保有するのも良いと思います。
なお、このように自分でポートフォリオを組むときに1つ注意点があります。「同じバスケットにすべての卵を入れるな」という投資格言があります。単一のリスクを取りすぎないよう、分散投資せよという意味です。同じ業種の銘柄ばかりでなく、いろいろな業種に分散投資した方が良いと思います。
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