自分が理解できない分野の銘柄には手を出さない
──当時、どんな銘柄を買われたのですか?
ゲームが好きだったのでゲーム関連の銘柄も買ったし、地元で繁盛していた飲食チェーンなどの株も買いました。あと、主力の1つだったのがレンタルビデオチェーンのゲオ(ゲオホールディングス)です。
株主優待でCDを安く借りられたらと思い、レンタルビデオ業界について調べたら、業界ナンバーワンだったTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(2011年上場廃止)の株がかなり割高でした。それに対して第2位のゲオは、順調に成長しているにもかかわらず割安でした。
それで少しだけ買って株主になり、6月に半休をもらって株主総会に参加して、疑問に感じた点などを質問しました。経営者に直接質問して疑問点も解消できたので、本格的に買い足していきました。結果、大きな利益を得ることができました。
──身近なところで成長しそうな会社を探すとおっしゃいましたが、衣料品店、飲食店、レンタルビデオ店など、たしかに誰でも馴染みのある業種ばかりですね。
僕は自分が理解できない業種、何をやっているのか聞いてもよくわからないような会社の株を買うのは嫌なんです。その会社が成長しそうかどうかなんて、自分では判断しようがないですから。
──自分の目で見るようにしている?
誰かから教えてもらって買うこともありますよ。でも、その場合も自分で検証しないと買う気にはなれません。自分が理解できない分野だと検証できないから買わないということです。
──いわゆる大型株も買わないのですか?
はい。個人投資家が大きく稼ぐには、誰もが知っているような大型株よりも、地味で知名度もないけれど成長する可能性を秘めた小型株に投資するのがベストだと考えています。
僕が株を始めた頃は、仕事も忙しかったので、熱心に勉強したわけではないんです。それで、会社を辞めたとき、ファイナンシャルプランナーや簿記の講座に通うなど、本格的に勉強しました。で、その頃、ピーター・リンチや、バフェットの本も読みました。そうしたら、身近なところに儲けのチャンスが転がっているといったことが書かれていて、自分がやってきたことは間違いではなかったと勇気づけられました。
──その後、専業投資家になられたんですね。
実は、会社を辞めたときは専業投資家になろうと決めていたわけではないんです。会社の早期退職優遇制度に応募して辞めたのですが、ゆくゆくは再就職しようと漠然と考えていました。でも、いろいろ勉強しているうちに、順調に資産を増やすことができ、専業でいこうと決意しました。
──次回は銘柄の探し方などについておうかがいします。
後編:大幅高株の発掘が投資の楽しみ!5つ主力銘柄の入れ替え方法は? を読む!
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