先週の結果

週始めに大幅上昇し、17日に2万6,000円を29年ぶりに回復。その後3日続落

 先週の予測では、目先はちょっとしたスピード調整があってもおかしくないと思われていましたが、前週末にコロナワクチンの普及期待で主要3指標が大幅反発(S&P500は最高値更新)したことで、週明けの日経平均は連動して高くなるとしました。一方、為替は円高方向の動きとなっており、日経平均は上昇後、上値は重くなるとしました。当面のピークは今年(2020年)1月17日に2万4,115円の高値をつけてから約10カ月経過しており、12~1月にピークをつけてもおかしくないとしました。また、目先の上値のフシは、心理的なフシでもある2万6,000円としました。

 結果的に、週初めに米国株高と国内の7-9月期GDP(国内総生産)が+21.4%と1年ぶりのプラス成長となったことで、終値ベースで+521円の2万5,906円と、バブル後の最高値を更新。翌日の17日(火)には+107円の2万6,014円と、29年ぶりに終値で2万6,000円台を回復しました。その後は為替も1ドル=103円台後半の円高となり、3日連続安となって、スピード調整のような形となってきています。

16日(月):米株高と7-9月期GDPの1年ぶりのプラス成長を受けて、日経平均は+266円の2万5,652円で寄り付き、ザラ場で1991年6月の以来の高値を2万5,817円と上回りました。後場になると、もう一段の上昇で、一時+542円の2万5,928円まで上昇し、終値では+521円の2万5,906円で引けました。 

17日(火):前日の米国市場で米モルデナ社のコロナワクチン開発を好感。長期金利の上昇も金融株を押し上げ、NYダウは+470ドルの2万9,950ドルとなったことで、日経平均は一時+150円の2万6,057円と2万6,000円台を回復。その後、下げに転じるも後場には再び持ち直し、+107円の2万6,014円と29年ぶりに終値で2万6,000円台を回復しました。

18日(水):前日の米国市場が主要3指標そろって反落となり、日経平均も目標達成感から利益確定売りと、東京都の新型コロナウイルスの感染者が過去最多で、一時▲357円の2万5,656円まで下落。終値では▲286円の2万5,728円と3日ぶりの大幅安となりました。 

19日(木):前日の米国市場は新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気し、2日続落となったことで、日経平均は▲99円の2万5,628円で寄り付き、前場は▲195円の2万5,532円まで下げました。後場には東京都の新型コロナ感染者が500人を超えるニュースを嫌気し、▲253円の2万5,474円まで下げましたが、押し目買いの動きが出て下げ渋り、▲93円の2万5,634円で引けました。 

20日(金):前日の米国市場は、主要3指標そろって反発しましたが、日経平均は朝方に時間外の米株先物が下落していたことで、▲147円の2万5,486円で寄り付き、2万5,500円を挟んだもみ合いが続き、後場には▲208円の2万5,425円まで下げましたが、その後、下げ渋り、終値は▲106円の2万5,527円で引けました。

引け後の米国市場:主要3指標そろって反落となりました。新型コロナウイルスの新規感染者数の増加が続いたことや、緊急経済対策を巡るFRB(米連邦準備制度理事会)と財務省の意見の不一致で景気回復への懸念が高まり、NYダウは▲252ドルまで下落。終値は▲219ドルの2万9,263ドルで引けました。シカゴの日経先物は好需給のため、+200円の2万5,740円となっていました。