本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは105.78

下値メドは103.48

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

 円安には105円台定着が必要

 週明け16日のマーケットは,ふたたびワクチン相場になりました。米製薬大手のモデルナが新型コロナウイルスのワクチンの最終治験に「94.5%の有効性を得た」と発表したことで, NY株式相場が急伸。ダウ平均株価は約9ヵ月ぶりに過去最高値を更新しました。

 104.68円からスタートしたドル/円は,序盤こそ売り優勢で104.37円まで下げましたが,ワクチンのニュースで反転すると105.13円まで上昇。しかし買い一巡後は104円台に再び押されて終値は104.57円。

 この1週間ドル/円は毎日105円台を訪問していますが,いまだ定着できずにいます。

 楽天証券が10月末に実施した相場アンケート調査の結果によると、個人投資家の50%が、今月のドル/円は,104円を超える「ドル安/円高」に動くと予想していました。ワクチン開発のニュースで状況は変化しましたが,いまだにドル/円が105円台に戻れずにいる状況をみると,ニュースがなければ,ドル/円はすでに103円台に入っていた可能性があります。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値 

出所:楽天証券が作成

16日のドル/円のNY市場終値は104.57円

 前営業日の終値比▲0.05円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

今日の注目通貨

ドル/円: 

 コロナワクチン開発「ほぼ成功」のニュースが相次ぎ,株式市場では強気相場が勢いを増しています。ダウ平均株価は過去最高値を更新。日本を含めて新型コロナ流行が広がっているなかでの高値更新。実態経済と株式市場とのかい離は今年の3月から起きています。「身の回りの経済を見ながら株式投資をしましょう」というのは通用しません。これも新型コロナによる構造変化のひとつともいえます。

 新型コロナによって、ビジネスの「構造変化」は想像を超えるスピードで進んでいます。新型コロナで人々の外出が制限された結果、飲食業や小売業、そしてサービス業が壊滅的なダメージを受けています。しかし同時に、ある企業にとっては大きなビジネスチャンスになっています。全てが全て悪いことばかりではないと,投資家は前向きに解釈するようになった。それが株高を支える理由ともなっています。米国の雇用市場は一時の勢いはなくなってはいますが、回復が続いていることも安心材料。世界的にはディスインフレ状態なので,FRB(米連邦準備制度理事会)は長期間にわたり低金利政策を継続。企業収益が上向くなかで金利は上がらない。株高は正当化されているというわけです。しかしドルにとっては、少なくとも金利面ではドル安ということになるでしょう


◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。