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10月雇用統計は強かった。しかし、安心していいのでしょうか?

 FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は「労働市場の回復は鈍った」と懸念を示しています。健全に見える雇用市場ですが、失業数の動向を示す新規失業保険申請件数の減少傾向は止まっています。

 とはいえ、FRBはすべきことは全てやり尽くし、政策的にはもう限界に近い。仕事を増やしたり家庭にお金を配ったりするのは中央銀行ではなく政府の仕事。しかし、米議会は他のこと(大統領選)で忙しく、景気対策は後回し。

 ヨーロッパでは、パリやロンドンなどの主要都市が次々とロックダウンに追い込まれています。ロックダウン中は消費する機会が減るので、景気対策の効果も低い。英国ではGo To Eatのキャンペーンで感染者が激増したそうです。大統領選挙の期間中は全米で集会が開かれていました。米国でもこれから新型コロナが再流行する可能性は考えておく必要があるでしょう。

 究極の対策である新型ワクチンの開発は、予定より遅れています。失業率とコロナ感染率の間には負の相乗効果があります。雇用市場が今後も拡大し続けると楽観できる状況ではありません。

今日の一言:
人生は公平ではない。そのことに慣れよう - ビル・ゲイツ(マイクロソフト社創業者)

新型コロナ:
    NYのコロナ後の職場復帰率はたった10% LAの32%に比べ低いまま 
    アストロゼネカ、米国でのワクチン臨床試験を再開

ドル:
    コロナでNY地下鉄利用率は前年比44%減  マジソンスクエアの人出は18%減
    クラリダFRB副議長「完全雇用に戻るには数年かかる」
    カシュカリ連銀総裁「量的緩和政策におけるFRBの株式購入」を否定

ユーロ:
    ラガルド総裁「物価安定の視点からユーロ動きを注意深く監視」
    シュナーベルECB(欧州中央銀行)理事「ECBは政策スタンスを変更する必要ない」

ポンド:
    BOE(イングランド銀行)ラムスデン副総裁「失業率が急上昇するおそれ」

豪ドル:
    RBA(豪準備銀行)がFRB型金融政策を志向 「労働市場がタイトになるまで利上げしない」

トルコリラ:
    米国がトルコに経済制裁か トルコに対するIMF融資の停止を要求か

南アランド: 
    南ア政府は財務省の債務削減目標を達成できない可能性

カナダドル:
    カナダ雇用市場が順調に回復  9月失業率9%に低下

その他:
    ヒトの脳をむしばむアメーバの感染者を確認 フロリダ州
    ジンバブエのインフレ率が840%に上昇  それでも政府は「経済は安定している」
    中国の爆撃機がグアムにそっくりな基地を攻撃する映像を公開