各株価指数の値動きは?

 米大統領選前後のS&P500の動きを見ると、それぞれの選挙に対して株価がどういう動きをしたかが分かります。これは、選挙当日の価格を100として直近20営業日前から選挙後28営業日目までの値動きを見たものです。タテの赤線が選挙当日です。

出所:楽天証券

 2008年(青)はちょうどリーマン・ショックの真っ只中だったため米大統領選に関係なく値動きが大きかったのです。2012年(オレンジ)、2016年(グレー)は大統領選後、上がってきているのが分かります。

 そして、2020年(黄色)はコロナ騒動もありましたが、もうそこまで大きな値動きがなく、2012年2016年と同じような値動きになりそうです。

 S&P500の日中の変動率を見ても選挙直後の値動きが最も大きかったことが分かります。

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 注目したいのは2012年と2016年を見ると、選挙直後の値動きがやはり荒いという点です。

 続いて日経平均株価をチェックします。日本は時差の関係もあり、世界で一番最初に動くマーケットです。誰も見通せない状況の中、結果だけが突きつけられる日本市場は大混乱になることはよくあります。ただ、今回は2008年のような、とんでもないマーケットではないことは分かります。

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 VIXという指数もチェックします。これは、どれくらい相場が動くと予想しているかを、オプション価格から逆算して計算している指数です。

 2008年はリーマン・ショックで異常事態が起きている状態だったのでVIXは非常に高い状態ですが、実は2012年と2016年もVIXは低い状態です。VIXというのはあくまで予想です。実際の値動きは関係なく、これからどれだけ相場が動くかということに対し、どう予想しているかなのです。そう考えると、今回はみんな「相場が動くだろうな」と予想していることが分かります。2008年ほどではないにせよ、「これは何かあるな」とみんなが思っているのです。

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