「バイデン強気株式指数」が連日で高値を更新

 上述のように、大統領選挙に向けてバイデン民主党候補の優勢が鮮明となるにつれて「バイデン銘柄」(バイデン政権誕生で有望となりそうな銘柄群)の株価が堅調となっています。

 図表2は、「バイデン株式強気指数」(Biden Longs Index)とS&P500指数(市場平均)の年初来推移を示したものです(2020年初=100)。バイデン株式強気指数は31銘柄で構成されており、10月に入ると連日で最高値を更新する好調となっています。

 こうした要因として、バイデン民主党候補が政権公約の柱である「パリ協定」(脱・地球温暖化対策に関する国際合意)復帰を期待した投資家が、クリーン・エネルギー(再生可能エネルギー)関連株、環境インフラ関連株、EV(電気自動車)関連株を買い進んでいることが挙げられます。

 バイデン氏は、「温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロを目指す」、「環境インフラへの投資を4年間で2兆ドル支出する」、「5年間で5億枚の太陽光パネルを設置する」などの方針を明らかにしています。

<図表2>バイデン強気株式指数が高値を更新する好調

(出所)Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年1月初~10月7日)