終了が決まって「ある」ルール変更が追加される

 今まで、ジュニアNISAの「使いにくい」ところとして、解約の制限があることを指摘されてきました。すでに述べたとおり、高校3年の12月末まで解約できないわけです。

 これは大学の入学金には間に合うものの、それ以前の資金使途には使うことができません。仮に小学1年の時点から資産形成をしても、高校進学費用や高校在学時に通う予備校の費用などには用いられないというわけです。

 ならば、中学入学時点や高校入学時点からジュニアNISAを活用した場合、投資期間が短くなるため、リスク資産運用としてはあまり向いていない問題が生じます。入学金の振り込み直前に短期的なマーケットの下落に直面するのはイヤなものですが、かといって数年で売却をしてそのまま18歳まで塩漬けするのも、あまりおもしろくありません。

 しかし、2024年1月にはジュニアNISA制度そのものが終了することから、あるルール変更が追加されました。解約をすることも可能となるのです。

 ジュニアNISA口座が新設できなくなるわけですから、当然と言えば当然ですが、これは大きな条件変化です。証券会社の人と話をしていると、これでジュニアNISAに興味を示した顧客がそれなりにいるのだとか。2020年3月の口座数が鈍いながらも伸び続けているのはそういう効果もあったのかもしれません。

 また、ロールオーバーの仕組みについても、2024年以降は新規のジュニアNISA口座がないことから変化します。継続管理勘定というアカウントに持ち越すこともできます。前述の課税ジュニアNISA口座にロールオーバーせず移すことも可能です。

 このあたり、投資の条件が変わったのなら、活用の余地はないか考えてみたいところです。