2020年代はグレート・リセットの時代
今後、5年間の米国の問題について、世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオは以下のように述べた。
第一に、借金と貨幣のサイクルがある。お金の価値はどうなるのか?借金はどうなるのか?ドルはその価値を維持するのか?この財政は誰が支払うのか?どうやって?何が効くのか?これが第一だ。
第二に、富、機会、価値観のギャップに対処しなければならない。お互いに害をなすような形で、お互いに歩み寄るのか、それとも事態が悪化しても協力していくのか。
第三に、既存の米国の力に挑戦する中国の大国の台頭である。これはうまく処理されるのか。
来年のダボス会議テーマは「グレート・リセット」である。世界経済フォーラム(WEF)が「グレート・リセット」をテーマにするとは驚きだ。
来年のダボス会議のテーマは「グレート・リセット」 資本主義の「リセット」議論
NY大学のヌリエル・ルービニ教授は『2020年代に訪れる大不況』というレポートで、「経済のより広範なレベルがデジタルの影響を受ける。何百万人もの人々が職を失ったり、収入を減らしたりするなか、貧富の格差はさらに拡大するだろう。将来のサプライチェーンショックを防ぐために、先進国の企業は低コスト地域から高コストの国内市場に生産を戻す。しかし、この傾向は、国内の労働者を助けるのではなく、自動化・AI化をさらに加速させ、賃金に下押し圧力をかけ、ポピュリズム、ナショナリズム、排外主義の炎をさらにあおるだろう」と述べている。