満を持して市場参入。残高は約20年で100兆円超えに

 話をバンガード社のETF参入に戻しましょう。米国におけるETF市場の目覚ましい成長もあり、バンガード社は2001年、満を持して“Vanguard Total Stock Market ETF”(VTI)を設定し、ETF市場に参入しました。

 同ETFが連動を目指すのは、CRSP US Total Market Indexという、米国株式市場に上場する約4,000もの投資可能銘柄を網羅した指数です。

 日本の投資家にもなじみの深い、S&P500指数の対象は500銘柄ですから、CRSP US Total Market Indexがいかに分散された指数かということが分かります。

 その後、バンガード社は、グロース株、バリュー株、中小型株など、様々な指数に連動するETFを投入してきましたが、日本円にして約102兆円(9,742億米ドル。2020年8月末時点。)もの資産残高を誇るVTIは、現在も同社の看板ファンドの1つとなっています。

 なお、「楽天・バンガード・ファンド」シリーズの「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、VTIへの投資を通じて、実質的にCRSP US Total Market Indexへの連動を目指すよう設計されています。