第3のハードル:長期政権を作れるか?
安倍首相が任期を残して辞任したため、次期首相の任期は、安倍首相が残した任期、2021年9月までとなります。そこまでの短命内閣と思われると、日米・日中外交でまともに相手にしてもらえなくなります。外交では、長期政権を作っていく力があるとみなされることが重要です。
日本株式市場にとっての不安材料は、また、かつてのような短命内閣が続く時代に戻ることです。次期首相が、強いリーダーシップを発揮できず、2021年9月の任期切れで退任し、その後も短命内閣が続くようだと、昔に逆戻りです。
2001年以降の内閣総理大臣の在任期間
安倍首相は、中国との関係を改善し、トランプ米大統領とも強い絆を築きました。ただ、米中対立が今後激化する中、日本の外交政策は非常に難しい局面を迎えます。日本は、米国と中国との間で、踏み絵を踏まされる局面も出てくるでしょう。
強いリーダーシップを発揮できない短命政権に戻ってしまうと外交で不利になるし、日本株に投資する外国人の失望を買うことになるでしょう。
日本株投資戦略
結論は毎回述べていることと、変わりません。日本株は割安で、長期的に買い場との判断を維持します。ただ、短期的には急落急騰を繰り返すと思います。時間分散しながら、割安な日本株を少しずつ買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えます。
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