今のプラチナは、記録的な安値水準にあり、過去の高値まで相当の上値余地を有している

 プラチナ価格は、長期的視点において、以下の通り、リーマン・ショック直後の歴史的安値水準を堅持しています。

図:プラチナ先物価格(ドル建て 期近 月足) 単位:ドル/トロイオンス

出所:ミンカブ・ジ・インフォノイドの資料より筆者作成

 例えば、同じ商品(同銘柄、同数量)を保有し続けたり、積み立てをしたりしながら、数年、あるいは数十年、同じ銘柄と付き合うことを想定した場合、どのような点に留意する必要があるでしょうか。

 価格が急騰したり、急落したりして、あわてて売ってしまっては、自ら投資前に掲げた長期投資のスタンスを崩すことになりかねません。価格の大規模な急変は、初志貫徹を妨げる要因になり得ます。

 現時点の価格が“記録的な安値水準にある”、“過去の高値まで相当の上値余地を有している”銘柄は、“現時点ですでに高い”、“史上最高値を更新中”といった銘柄に比べれば、初志貫徹が妨げられる可能性は低いのではないでしょうか。

 価格水準の観点で言えば、現在のプラチナは、ここから過去に見られたような大暴落することは考えにくく、しかも価格上昇時に、目標となり得る過去につけた高値まで相当の余地を残しているとみられることから、長期投資に向いていると思います。

 すでに高い銘柄を、今後上昇する理由を探して買うことも一つの方法ですが、そもそも記録的な安値水準にある銘柄を保有した上で、いずれくる上昇を長期で待つ方法もまた、長期投資の戦略になり得ると筆者は思います。