出遅れ銘柄への買いで気をつけるべき点は?

(3)出遅れ銘柄を探して本格上昇する前に先回り買い

 すでに大きく上昇してしまった銘柄は高値掴みの可能性もあり、怖くて今からは手を出せない、という投資家も多いはずです。そんな場合、まだあまり上昇しておらず、比較的安く買える銘柄へ投資して、株価の本格上昇を待つ、という戦略が考えられます。
 この方法のメリットは、比較的安い株価で買うため、(1)のような高値掴みをする危険性が少ない、という点です。
 ただし、上昇相場の中身によっては、出遅れ銘柄は全く買われることなく上昇相場が終了してしまう恐れも十分にあり得ます。そのため、業種全体としては上昇しているものの、その業種の中で出遅れている銘柄(例えば業界最大手、2番手銘柄が大きく上昇している業種の3番手、4番手銘柄)を探すのも効果的です。
 なお、出遅れている理由がその銘柄独自の悪材料による可能性も考えられます。相場全体が上昇する中、買った出遅れ銘柄は逆に下がる、というときは、「全体では上昇相場だから持ち続ければいつかは上昇する」と思うのではなく、損切りだけは確実に行うようにしましょう。

(4)新規買いはしない

 年に数回は、株価が調整して安く買える場面が来るものです。高く買って損切りを怠れば、高値掴みや塩漬け株の危険も高まります。上昇相場に出遅れたと思ったら新規買いはあきらめ、次に株価が安くなる局面まで待つ、というのも戦略です。

 最も理想的なのは、上昇相場のできるだけ初期の段階で上昇相場であることを察知し、買いに入ることです。そうすれば、上昇相場に乗り遅れずに済みます。次回は、そのための方法について考えてみたいと思います。