ナスダック急落でも日経平均が堅調な理由

 これには、2つ理由があります。

【1】ナスダック急反落はスピード調整で、「ナスダック・バブル崩壊」とは考えられていない
ナスダックが急反落したのは、これまでの上昇率が速すぎたためで、スピード調整が終われば、持ち直すと考えられています。したがって、今のところ日本株まで売りが波及していません。

【2】日本株への外国人の売りが増えなかったため
外国人投資家は、今年、日本株を大量に売り越してきたので、ここで新たな売りが出にくかったと思います。

 外国人投資家は今年7月まで、一貫して日本株を売り続けています。株式現物だけでなく、日経平均先物も売り続けてきました。8月に入って、ようやく売りが止まり、少し買い越しに転じたところです。

外国人投資家の日本株、日経平均先物の売買動向:2020年1月~9月(4日まで)

出所:東京証券取引所データより楽天証券経済研究所が作成

 日経平均先物の売買だけ見ると、外国人は6月以降、1兆1,817億円も買い越しています。先物の売り建てが高水準に積みあがっていたので、買い戻しを始めたと考えられます。