本日の注目通貨

ドル/円:週末の予想レンジ 104.05円から107.60円

 今夜は、いよいよ8月米雇用統計の発表です。最新の市場予想では、NFP(非農業部門雇用者数)は140万人増加(前回176万人)、失業率9.8%(前回10.2%)。雇用市場の順調な回復をマーケットは期待しています。

 今夜の手がかりとなるデータがすでに発表されています。民間機関の雇用統計のADP雇用データは、95万人増の予想に対して、結果は43万にとどまりました。一方、前週分の新規失業保険申請件数は88.1万件(前回100.6万件)、失業保険継続受給者数は1325.4万人(前回1453.5万人)に減少。雇用の「再吸収化」が順調に進んでいることを示す良い傾向です。

 新型コロナウイルスによるロックダウンが徐々に解除されるとともに、米国や欧州ではさまざまなスタートアップ企業が雨後の筍のように誕生しているそうです。未来に明るさを感じさせるニュースではあります。少なくとも、クイズ番組に出演するよりもはるかに生産的では確かです。

 しかし、これらの企業はまだ小さく、航空会社で失われていく1万人以上の雇用など、既存の産業が破壊されるスピードに追いつくことができません。したがって、雇用全体が短期間で元通りの水準に戻ることはありえない。雇用の回復ペースも今後は減速することになるでしょう。なお、今夜の雇用統計の詳しい解説は、8月米雇用統計 詳細レポート 「ダメだ!ダメだ!ダメだ!これじゃ、全然足りない!!」をご覧ください。

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は105.83円。105.83円より上ならばドル買い優勢、105.83円より下ならばドル売り優勢。28日のNY終値は105.35円。

108.21円 : 第3レジスタンス(HBO)
108.20円 : 2019年 中心値
108.16円 : 07月 高値 (07月01日)
108.09円 : 05月 高値 (05月19日)

107.58円 : 第2レジスタンス
107.05円 : 08月 高値 (08月13日)

106.70円 : 2020年 中心値
106.46円 : 第1レジスタンス
106.08円 : 08月 中心値  

105.83円 : ピボット

105.10円 : 08月 安値 (08月19日)
104.71円 : 第1サポート

104.77円 : 07月 安値 (07月29日)
104.08円 : 第2サポート

102.96円 : 第3サポート(LBO)

101.17円 : 2020年安値(03月06日)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成