自助努力で準備すべき資金総額のモデルケース

 上記のように、最終年収600万円の人をモデルに、受給年金総額以外で準備すべき資金は、5,640万円となりました。

 皆さんが想像する金額と比べてどうでしょうか。「想像以上に高く、とても準備できない」と諦める人がいるかもしれません。

 しかし、対策があります。逆算の資産準備でキーポイントとなる60~74歳の「ステージ2:使いながら運用する時代」の過ごし方で、老後は変わります。

 この点を後編で紹介します。

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■人生100年時代に備える・野尻哲史さんインタビュー

1:投資は「遠い」と安易に考えてはいけない理由[前編]

2:投資は「遠い」と安易に考えてはいけない理由[後編]

■老後資金の延命術は?野尻哲史さんに聞く

3:「老後難民」にならないための延金術[前編]

4:「老後難民」にならないための延金術[後編]

野尻哲史(のじり・さとし)氏

フィデリティ退職・投資教育研究所所長。
1959年生まれ。1982年一橋大学卒業。山一証券経済研究所、メリルリンチ証券会社などを経て、2007年から現職。10年以上にわたり、個人投資家の資産運用、特に老後資金に関するアドバイスを続ける。『退職金は何もしないと消えていく』『なぜ女性は老後資金を準備できないか』『老後難民』『定年後のお金』など著書多数。