ファンダメンタルズ分析派?テクニカル分析派?

 今回のテーマはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析についてです。

 細かい定義までは知らなくても、「企業の業績や財務状況などを調べる」のがファンダメンタルズ分析、「株価チャートの動きや形を調べる」のがテクニカル分析という、ざっくりとしたイメージで一般的に理解されていると思いますが、先に結論を言ってしまうと、このテーマを語る上で大事なのは、「どっちが優れているのか?」という視点で比較しないことです。

 筆者は普段、テクニカル分析をベースにしたレポートを毎週執筆しているのですが、このテクニカル分析については一定数の否定派が存在しています。たいていの場合、「過去の株価の動きを分析したところで、未来の予測はできない」というのがその根拠となっているようです。

 一方のファンダメンタルズ分析についても、分析対象である、売上高や利益といった業績や、保有資産や負債などの財務状況などもその多くは過去のデータです。両者ともに過去の状況から今後の見通しを立てるという手法に変わりはないのですが、不思議なことに、テクニカル分析の否定派ほど、ファンダメンタルズ分析の否定派は多くないような印象です。