注意点3.リスク分散、特定銘柄への集中投資を避け株価乱高下に備える

 新興市場銘柄は、東証1部銘柄と比べると企業規模が小さく、事業も多角化されておらず単一かそれに近い業態であるものが多いのが特徴です。そのため、企業業績の変動が激しくなる傾向があります。

 好調のときは非常に高い利益成長を見せる半面、業績悪化となれば大幅な減益どころか一転大赤字、ということも頻繁に起こります。これが、株価の大きな乱高下を引き起こす理由の1つになっています。

 業績の変化はそれが良い変化であっても悪い変化であっても株価に現れることが多いものです。株価の動きには常に注意をしておきましょう。そして、思わぬ業績の悪化や業績予想の下方修正などにより株価が大きく値下がりするリスクをできるだけ抑えるために、1つの銘柄に資金を集中させないようにして、リスク分散を図りましょう。筆者であれば、リスクの高い新興市場銘柄への投資は1銘柄あたりの上限を投資資金全体の3%程度とするよう心がけています。

大失敗につながる行動を避けることがチャンスを掴むためには重要

 新興市場銘柄は落ち込むときは指数でさえ高値から数分の1以下にまで落ち込みますし、個別銘柄では10分の1以下まで値下がりした銘柄も珍しくありません。

 しかし、逆にとらえれば、株価が上昇するときも安値から10倍、20倍とダイナミックに値上がりすることが決して少なくない、これが新興市場銘柄の魅力でもあります。上記に挙げたような大失敗につながりかねない注意点に十分気をつけて、チャンスを掴み取りたいものですね。