本日の注目通貨

ユーロ/円:今週のレンジ予想は、123.55円 から 127.40円 

 FX市場が政治問題で一時的に動揺することがあっても、長続きしないことが多い。カマラ・ハリス上院議員のニュースはマーケットにはほとんど影響はありませんでした。しかし、政治問題が経済(関税)問題まで発展すると話は違っていきます。2019年の「米中貿易戦争」の時のように長期化するおそれがあります。

 しかし、当時と今では状況が違います。新型コロナで経済に深手を負う米国が、さらに中国に対して「経済消耗戦」を挑む体力が残っているのか。米国が中国製アプリを使用禁止にしたことに対して、中国は香港の活動家を一時拘束するなど、政治的にはエスカレートしていますが、追加関税まで拡がることはないという楽観的意見が多いのです。それが、マーケットが落ち着いていられる理由でしょう。

 かといって、「コロナ対策に失敗」というレッテルを貼られてしまったトランプ大統領は、このままだと大統領選で自滅。劣勢を挽回するには対中強硬姿勢をアピールするしかありません。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成