会社を使った株式投資・ここに注意

 このように、さまざまなメリットがあるのが会社を使った株式投資ですが、一方で注意しなければならない点もあります。

 1つは、会社では特定口座を開設することができないという点です。個人の場合、特定口座を開設すれば、売買損益は証券会社が全て計算してくれます。

 しかし、会社は特定口座を作れませんので、すべての取引を集計・計算して損益を自分で出す必要があります。売買の回数が多い方の場合は計算がかなり大変だと思います。

 もう1つは、株式の含み益に課税がされてしまう可能性があるという点です。税法上、有価証券は「売買目的有価証券」と「売買目的外有価証券」に分類されます。

 このうち、「売買目的有価証券」に該当したものは、期末に保有している有価証券の含み損益を実際の損益として加える必要があります。
 まだ売却しておらず利益も実現していないのに、税金だけはかかってしまうのです。

 この点については、税理士と事前によく相談したうえで適切な対応をとるようにしてください。