Money Hack3ファイナンシャル・ディスタンシング
投資そのものの意思決定に加えて、ウィズ・コロナ時代に特に意識しておきたい投資・金融との関わり方について述べておく。
それは、「ファイナンシャル・ディスタンシング」の徹底だ。
ファイナンシャル・ディスタンシングとは、コロナ対策で強調される「ソーシャル・ディスタンシング」(2m間隔など人と人の物理的距離を取る感染症対策のこと)から思いついた概念だが、「金融の意思決定をする時に、他人と十分な距離を取る」という原則だ。
例えば、金融機関の応接室で説得されるままに契約したり、自宅に訪ねてきたセールスマンから商品を買ったり、あるいはFPなどに勧められるままに生命保険を契約したりしないことが肝心だ。
コロナ対策のように、「2週間隔離」とまでは言わないが、せめて2日間くらいは「自己隔離」して冷静になって、「そばに人の居ない状態で」納得できるまで考えて金融的な物事を決定しよう。
他人をあたかもウイルスの保有者のように遠ざけようとするのは失礼でやり過ぎだと思うかもしれないが、高過ぎる手数料の金融商品を売りつけようと近づいてくる金融マンは失礼以上に有害な相手なので、距離を取ることが正しい。
コロナを機に、銀行も、証券も、保険も、なるべくオンライン取引を原則として、人間の影響を近くで受けないようにすべきだ。
それでも、金融マンからセールスを受けるような機会はあるだろう。その場合に有効な「魔法の言葉」をお伝えしておこう。
全ての会話を「よく考えて、必要があれば、私から連絡します」という台詞で締めくくるといい。「必要」のある場合は、ほとんどないだろう。
決めるのは自分だということの宣言と、行動の主導権をあなたには渡しませんよ、ということの意思表示が重要だ。自分のお金の問題なので、セールスマンの都合に合わせて返事をする必要などない。