4-6月の景気・企業業績は、日米欧とも良くない

 先週、米国と欧州(ユーロ圏)の4-6月GDP(国内総生産)成長率が発表されました。米国は前期比年率▲32.9%、ユーロ圏は同▲40.3%と、どちらも事前の市場予想よりも悪い、過去最大の落ち込みでした。GDPデータを嫌気して、欧米株式は弱含みました。

 日本の4-6月GDP速報値はまだ発表されていませんが、7月31日の日本経済新聞によると、民間26社の予測平均で、前期比年率▲26.3%のマイナスと、過去最大の落ち込みとなります。

 ただし、日米欧とも、これは過去(4-6月)のデータです。今四半期(7-9月)は、回復が予想されています。株は、普通は過去データにそんなに大きく反応するものではありません。コロナ感染の再拡大で、米国や欧州の7-9月の回復が、想定よりも鈍くなりそうだと思われ始めているところだったので、4-6月のデータにも株はネガティブに反応しました。

 同様に、発表が続く4-6月の日本の企業業績も良くないのですが、それも過去のデータです。7月から、鈍いながらも回復が始まっていると考えられることから、4-6月の業績だけで大きく売り込まれる要因になるとは思われません。