バイデン氏が大統領選で勝利した場合

 その他、特に注意したいイベントは、

  • 11月の大統領選の行方
  • 足元で始まった2Q(4-6月期)の決算発表

です。

 11月に実施される大統領選については、新型コロナウイルスの感染者数拡大と未曽有の経済後退という中で実施されるため、現職、共和党のトランプ大統領には不利な状況とみられます。

 民主党のバイデン氏が勝利すれば、法人税が引き上げられて企業業績がダメージを受ける可能性がある点に留意する必要があります。そうなった場合、株式市場の上昇は止まるでしょう。

 バイデン氏が勝利した場合に備えて保有しておきたい銘柄は、気候変動に対処する銘柄です。バイデン氏は気候変動問題に対処するため、4年間で2兆ドル(200兆円強)を注ぎ込む方針を発表しました。太陽光発電や風力発電などの設備投資に税制優遇を実施し、電気自動車やエネルギー効率の高い社会インフラの発展に注力すると発言しています。代表的な関連銘柄としては、風力や太陽光発電のネクステラ・エナジー(NEE)、太陽電池モジュール製造のファーストソーラー(FSLR)が挙げられます。

ネクステラ・エナジーの株価

出所:楽天証券ウェブサイト(2020年7月14日まで)

ファーストソーラーの株価

出所:楽天証券ウェブサイト(2020年7月14日まで)

 また、決算発表については、経済指標は改善基調だが、企業のファンダメンタルズはそれに沿っているのか、という点が焦点になります。2Q(4-6月期)の業績着地が1Qよりも悪化する可能性は織り込まれていると思いますが、市場の想定内の落ち込みで済むのか、また、3Q(7-9月期)以降の見通しを会社側がどのように話すかに注目が集まるでしょう。