金鉱株で投資
次に、産金会社などの金鉱株を買う方法もあります。金価格が急上昇している局面では、産金会社の利益は往々にして、金価格の上昇率以上に増大します。だから株価の値上がり幅は金価格そのものの上昇幅より大きくなるのです。これはオペレーティング・レバレッジと呼ばれる現象で、この仕組みを説明します。
金1オンスに対する鉱山の維持管理を含めた採掘コストをAISC(All in sustaining cost)と言います。
採掘コスト(AISC、2019年)
AISCが高い企業ほど損益分岐点は高くなり、そんな高コスト体質の企業ほど、金価格が損益分岐点を超えて上昇すれば、ここからの業績の変化率は高くなります。このような状態を「オペレーティング・レバレッジが大きい」と形容します。
上のチャートではハーモニー・ゴールド・マイニング(HMY)が最も高コスト体質です。いまは金価格が1,800ドルを超えている状態なので、ハーモニーのような会社でも黒字を出せる環境になったと言えます。