投資家がやるべきこと

 それでは、具体的に何をやるべきかという話なのですが、「自分にできること、向いていることをやる」というのが答えです。かつ、それが株式投資で成果をあげるために有効なものであることが必要です。

 筆者は、短期投資ではなく中長期投資を行っていますが、ファンダメンタルズ分析一本で勝負するということはしていません。

 ファンダメンタルズ分析でプロに太刀打ちできるとは思っていないため、例えば成長株候補を見つけるのも会社四季報で増収増益かどうかをチェックする程度です。

 その代わり、個人投資家のファンダメンタルズ分析の限界をカバーするために株価のトレンドに沿って売買しています。そして株価のトレンドを把握する方法として、25日移動平均線を用い、それより株価が上なら上昇トレンド、株価が下なら下降トレンドと判断しているのです。

 なぜ筆者がこの方法を用いているか、それは昼間税理士としての仕事をしている「自分にもできる」方法で、かつ成果も出ている有効な方法だからです。

 さらにはウォーレン・バフェットや投資のプロ、そして凄腕デイトレーダーと同じようなことは「自分にはできない」と自覚しているからです。

 株式投資で成功している人たちやプロ投資家のやり方を参考にするのは大いに結構です。でも、ご自身がやっている方法が、本当に自分でも体得できるものなのか、改めて良く考えてみてください。

 時間もかけてかなり苦労している割には報われないなあ、と感じている方は、ご自身のやられている方法が自分に向いていない可能性が高いです。自分に向いていて、自分でもできる、という方法をぜひ見つけてください。