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「二日新甫(しんぽ)」の10月は「弱くて強い」展開?
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

「二日新甫(しんぽ)」の10月は「弱くて強い」展開?

2017/10/2
・先週は、2万500円の節目が上値のメドとして意識され、様子をうかがっているような印象
・今週も先週からのもみ合いが続くというのがメインシナリオ
・「日柄調整が早く終わって、上昇ピッチを刻み始めるという展開」といった思わぬ上振れシナリオもあるかも
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 先週の国内株市場ですが、週末9月29日(金)の日経平均株価終値は2万356円でした。前週末比で約60円高、週間ベースでは3週連続の上昇となりましたが、上昇幅の推移をさかのぼると、前週が387円、さらにその前の週が635円でしたので、次第に上昇幅が縮小し、勢いにかげりが感じられます。

 とはいえ、先週はいわゆる9月の「権利またぎ」の週でしたので、理屈上では配当落ちの分だけ株価が下がる週になります。配当落ちは130円ほどだったことを踏まえると、先週の相場は実際の上昇幅よりも強かったのかもしれません。

 早速、いつもの様に下の図1で現在の状況を確認してみます。

■図1 日経平均(日足)の動き:2017年9月29日取引終了時点 

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成


 先週の日経平均は方向感に欠ける値動きが続きました。5日移動平均線の傾きが横ばいになっているほか、ローソク足もこの5日移動平均線を挟んでの推移になっています。さらに、先週(9月25日~29日)とその前週(9月19日~22日)のローソク足を週足にまとめてみると、先週は前週の値幅の範囲内で動いていたことがわかります。ひとまず、2万500円の節目が上値のメドとして意識され、様子をうかがっているような印象です。

 前回は、「足元の値動きは4月から5月にかけての状況に似ている」と紹介しました。主なポイントは、「急ピッチな上昇」「窓空けによる株価水準の切り上げ」「移動平均線(25日・75日)の上抜け」などです。

■図2 日経平均(日足)の動き その2:2017年9月29日取引終了時点 

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成


 4月から5月の株価上昇時は、その後に日柄調整から緩やかな一段高へという展開になりましたが、足元の状況も同じように日柄調整のタイミングに差し掛かっていると考えられます。

「じゃあ、その日柄調整はいつまでなの?」ですが、かい離している日経平均の株価と25日の距離が修正されるまでとなります。実際に、4月から5月のときも、右肩上がりの25日移動平均線がモタついていた株価にキャッチアップする格好になっています。29日時点の日経平均株価は25日移動平均線から2.62%ほど上方に位置しています。

 そのため、今週も先週からのもみ合いが続くというのがメインシナリオとなります。

 相場環境を整理しても、今週は週末に毎月恒例の米雇用統計が控えていることや、翌週10月10日には北朝鮮のイベント(朝鮮労働党創建記念日)を前にした地政学的な警戒感が高まるタイミングでもあります。さらに、国内3連休というスケジュールでもあり、週末にかけて次第に動きづらくなる相場地合いが想定されます。にわかに高まった国内選挙情勢も相場のムードに影響を与えそうですし、米国の税制改革案の動向や利上げペースの見通しも気になるところです。

 また、今週から10月相場入りとなりましたが、10月最初の取引は2日(月)から始まります。2日にその月の取引が始まることを「二日新甫(しんぽ)」と呼ぶのですが、相場のジンクスに「二日新甫は荒れる」というものがあって、注意が必要とされています。

 ただし、二日新甫については、さほど気にしなくても良いと思います。過去に二日新甫だった月の騰落状況を調べてみても、目立ってその月だけが荒れていたということはないですし、そもそも新甫とは、商品先物取引の世界で新たに始まる限月を意味しています。必ずしも株式市場の経験層というわけではありません。

 いずれにせよ、「相場は崩れないまでも、上値を追う勢いがイマイチ」というムードが漂っていますが、個人的には思わぬ上振れシナリオもあるのではないかと思っています。具体的には日柄調整が早く終わって、上昇ピッチを刻み始めるという展開です。

 その根拠となるのがボリンジャーバンドです(下の図3)。

■図3 日経平均(日足)のボリンジャーバンド :2017年9月29日取引終了時点 

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成


 ボリンジャーバンドでも、バンドの幅が拡大することによって、直近の上昇トレンドの発生を確認することができますが、ボリンジャーバンドでは、発生したトレンドが一服するサインとして、反対側のバンドに注目するという手法があります。

 トレンドが発生した場合、上下のバンドがそれぞれ反対方向に拡大します。そして、反対側のバンドがクイっと向きが変わったときに発生したトレンドが一服することが多いとされていますが、足元の状況はまさにそれに該当します。

 ただ、このサインはトレンドの「終了」や「転換」ではなくて、あくまでも「一服」であることがポイントです。再び上昇トレンドが始まる可能性もあるわけです。反対側のバンドの向きが変わったことで、直近ではバンドの傾きが右肩上がりの方向を向いていますが、株価も+1σ(シグマ)と+2σの間に位置しています。この状態が続くと、「バンドウォーク」と言って、トレンドが継続しやすい状況を示すサインとなります。

 ちなみに、二日新甫に該当する10月2日(月)は日銀短観が発表されます。景況感DIの改善や、想定為替レート、設備投資の状況が良ければ、企業業績期待の買いも入ると思われるほか、「月初の株価は高い」という記録を先月まで15カ月連続で更新中ですが、10月も達成できれば16カ月連続となります。スタートダッシュの状況次第では、思わぬ一段高もありそうです。

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