いきなり「ガツン!」と鈍器の一撃
今回のリセッションは、いつもの経験則が通用しない景気後退だと言われます。一例として普通、雇用は景気暗転の最後でおかしくなることが知られていますが、今回は上に見たように外出禁止令で、いきなり「ガツン!」と鈍器の一撃を食らいました。
したがって、回復局面でも通常とは違う景気の戻り方を予想すべきかもしれません。具体的には、雇用は鋭角的に戻るかもしれないのです。少なくとも株式市場の参加者の間ではそういう意見も多く聞かれます。
ですから、今後の新規失業保険申請件数や失業率は、とりわけ注意深く観察する必要があるように思います。
もっと踏み込んだ言い方をすれば「鋭角的な戻りが期待できるけど、100%もとの状態には戻らない。その戻りがどの水準で息切れするかが問題」というわけです。