決算発表前から保有を続けている持ち株はどう対処する?

 決算発表前から保有し続けている持ち株はどうすればよいでしょうか。これは筆者が本コラムでも繰り返し提唱しているように、「たとえ長期保有目的であっても、損切りラインに抵触したら損切りを必ず実行する」のが鉄則です。その上で、株価が下げ止まった時点で再び買い直せばよいのです。

 損切りして一旦売っておけば、その後株価がさらに下落することによる損失の拡大を避けることができますし、損切りした後逆に株価が上昇しても、直近安値を損切り価格に設定した上で速やかに買い直せば、損切り価格と買い直し価格にそれほど大きな差がない状態で買い直すことが可能です。とにかく含み損を拡大させる恐れがある行動をしないことが最重要です。

 ただし、決算発表の結果、たとえば債務超過に転落するなど破たんリスクが高まった場合は、株価が一旦下げ止まったとしても、破たんリスクが軽減される(例えば増資実行による債務超過解消など)までは買いなおすことはせずに、その銘柄への再投資はしばらく控えるのがリスク回避の面からは無難です。

 また、損切りラインに抵触はしなかったものの上昇トレンドが崩れた銘柄も一旦売却し、再び上昇トレンドに復帰したと確認できた時点で買い直せばよいでしょう。長期保有目的であれば、決算発表により大きく売られたとしても損切りラインに抵触しない限りは持ち続ける、というのも1つの戦術です。