サンダース候補が大統領になると、株式市場にはマイナス。特にこの分野はダメージ

 サンダース候補が大統領になったら株式市場にはマイナスだと思います。

 とりわけひどく売られるセクターとしてはヘルスケア、金融サービス、石油・天然ガス、大手ハイテク・ネット企業などが考えられます。

 なぜならサンダース候補は民間によるヘルスケアを否定しているからです。政府が全部のヘルスケアサービスを提供するとなると医療保険会社は存在しにくくなりますし、製薬会社も薬価を下げる必要が出てくることが考えられます。

 サンダース候補はウォール街を敵視しており、メガバンクに対する規制を強化すべきだと考えています。これは銀行株にとって良くないと思います。

 また、石油・天然ガスの分野では、シェール開発に否定的な考え方をしています。連邦政府の土地でのフラッキングなどが禁止されることが予想されます。

 最後に大手ハイテク・ネット企業に関しては寡占(かせん)的な状況が出来上がっていると考えており、かつてロックフェラーのスタンダード石油や電話会社AT&Tがバラバラに分割されたように、これらの大手企業もバラバラにされるべきだという意見を持っています。

 もちろん、そのように大手ハイテク・ネット企業が分割されれば、逆に個々の部門の価値が顕在化し、トータルでみれば株価にプラスだという指摘もあります。

 ただ投資家は一般に変化を嫌う傾向があるので、サンダース勝利は市場関係者からは歓迎されないと考えるのが順当です。

▲特集・米国大統領選2020